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背伸びしたクロシェット【巽 完二×白鐘直斗】

「な、直斗……お、落ち着いてくれ……っ」
「へっ、変なこと言わないで下さいよ。ぼ、僕は至って冷静です……!」

耐えきれなくなって、完二は視線をそらした。
一度最高潮に達してしまった脈拍は簡単に元に戻すことはできない。

「冷静だったら……なんでンな格好してんだよ!?」

リンッ、と直斗の首に下げられた鈴が鳴る。
最低気温が0度近くになる昨今だというのに、ノースリーブの赤いワンピース。
腰に飾り物の大きなベルトと、胸部と腹部に一つずつ、フワフワとした白いボタンがあしらってある。
細い足には、薄手の黒いタイツをまとっていて、ブーツは彼女らしからぬ膝下までの長いものだ。

「クリスマス……ですから」

恥ずかしそうに呟く直斗。いや、サンタのような装いだというのは一目瞭然だ。
問題は、“何故”直斗がそんな格好をしているのかで……。

「……巽くん、嫌ですか?」
「嫌なわけっ……! ……ねぇだろ」

直斗と付き合って、初めて迎えたクリスマス。
何をどうすればいいか、考えれば考えるほどわからず、とにもかくにも自分の家に誘ってみた、なんともぎこちない聖なる夜だ。
部屋へ招き入れて、階下から飲み物をとってきたその隙に、直斗がこのような姿に着替えて恥ずかしそうにしていたのだった。

「巽くん?」
「……!!」

壁を背にして座り込んでいる自分に、四つん這いで迫ってくる直斗。
上目遣いがまたたまらない。
彼女が動くたびに首の鈴が小さく鳴って、耳に入る度に生唾を飲み込むばかりだ。

「な、なな直斗……っ」
「……巽くん」

直斗の小さな唇が完二にとって刺激的な言葉を紡ぐ。

「……キスしても……いいですか?」
「なっ……!?」

何言ってんだ、と声を出そうとした瞬間、それは直斗に吸い込まれた。
幾回してもお互いに躊躇ってばかりだった口づけをこうも大胆に、しかも直斗からされるとは、完二は思ってもみなかった。

「んっ……!」

空気を求めるたびに角度を変えて、完二のすべてを飲み込むように。
面食らっていた完二も、恐る恐る直斗の背に手を回す。

「あっ……」

ピクリと直斗が反応し、一瞬唇を離す。
捉えたとばかりに完二は彼女を抱きすくめ、自分の舌を直斗の中へ押し入れた。
形勢逆転だ。
直斗が大胆に攻めてくれたことにまだ戸惑いはあるものの、興奮してしまったのなら仕方がない。

「ふぁっ……」

彼女の舌を捉え、自分のそれを交差させる。
頬と頬が触れ合って、彼女の熱が伝わってくる。
それが更に完二の気持ちを高ぶらせた。

「ひぁっ……!?」
「……んあ!?」

直斗の胸へと手を伸ばし、違和感を覚える。
柔らかい豊かな膨らみ。いや、それは確かなことなのだが。

「……お前、その……つけてないのか?」

言葉を選んで問いかける。何のことだか伝わるだろうか?
直斗は赤い顔を更に色づかせると恥ずかしそうにこくりと頷いた。

「……こういうの着るの、は……初めてで……サラシしか持ってなくて……」
「……!!」

……鼻血が出るかと思った。いつもの自分なら間違いなくドバッ、だ。
それが耐えられたのは、ただただ直斗とこの先へ進みたいという一心のみだった。

「ぃあッ!?」

小さな膨らみをキュッとつまむと、直斗の喘声が漏れた。
それをコロコロと人差し指で転がしてみる。

「あっ……や、たつみ、く……っ」
「すげ……勃ってンぞ、直斗。服の上からでもわかるくれぇだ」
「やっ……」

直斗がへなへなと座り込む。体中が震えていて、感じているのがわかった。
向きを変えさせ、後ろから抱きすくめる。
甘い髪の香りが鼻をかすめた。

「ああっ!」

両の乳首を指で弄ぶ。ビクビクッと跳ね上がる直斗に完二のソレも大きくなり始める。
だが、まだ彼女の反応を楽しんでみたかった。
片方の乳首を攻めながら、もう片方の乳房を揉む。
直斗が首を左右に振った。

「……どうした?」
「巽くん……だめ……僕……っ」
「だめ? 何がだめなんだよ? すげえ気持ち良さそうに見えるぜ?」
「んんぅっ!」

ギュッと目を瞑る直斗の姿を見るだけで、イッてしまいそうになる。
それほど可愛くて艶かしい。

「ここも……」
「あっ!」

裾をたくし上げ、タイツの上から指でなぞる。

「……めちゃくちゃ濡れてんぞ?」

ニヤリと笑うと、直斗の陰部に軽く爪を立てた。

「ひゃあっ」

そのまま指の腹でつつくように刺激した。
じわりとまた熱を帯びたように思える。

「巽くん、いじわる……です、ね」
「お前が……可愛すぎんからだろ」
「んあっ!」

小さく呟いて完二は、直斗を畳の上に押し倒した。
そしてもう一度、口づける。

「……おい、直斗」
「は……はい」
「と、止まんねえぞ、オラァ」
「え、ええっ!?」

直斗が声を上げる間に、完二は彼女のワンピースのボタンを手早く外した。
揺れる直斗の胸が外気に触れる。

「ああっ、んんんぅっ」
「ん……っ」

乳首を口に含み、舌で転がす。
完二の頭の上で押し殺すような直斗のくぐもった声が聞こえる。
それが更に完二を興奮させる。

「直斗……ッ」

完二は体を起こして、上着を脱いだ。
引き締まった上半身があらわになる。続けて、ベルトを外してジーンズを下げた。
ピッタリとした下着に押し込められた完二のそれは、苦しそうに脈打っている。

「巽……くん?」
「ガマンできねぇ……スマン!」
「わっ!」

ビイィィィッと、かすかな音を立てて直斗のタイツの裂け目から白いショーツが顔を出す。

「何を……」

そのショーツを横へとずらすと、ヒクついた直斗の秘部が露になった。

「やっ……」

直斗は恥ずかしさに顔を手で覆う。
ゴクリと完二がのどをならした。

「ああっ!」
「っ!」

瞬間、完二は自分のモノを直斗の中へと押し込んだ。
暖かくて濡れそぼった直斗のそこは、完二を吸い付くように受け入れた。

「直斗……」

完二は直斗を抱きしめ、ゆっくりと腰を引いた。そして一気に押し入れる。

「ああああっ!」
「気持ちいいのか……?」

更に腰を引く。今度は小刻みに打ち付けてみる。

「あっ、あっ、あっ……!」

直斗の体を揺らす度、首の鈴もチリンチリンと音を立てる。
それに負けじと、完二を咥え込む直斗のそれも水音を奏でてた。

「直斗……グジュグジュいってっぞ?」
「バカ……! そんな、こと言わな……んんっ!」

ねっとりと絡み付くようなキスをする。
腰を振りながら、上下する乳房を揉みしだいた。
直斗の体はビクビクと小さな痙攣を重ねて、彼女の口からはどちらのものともわからない唾液が漏れた。

「た、つみ、く、好き……好きぃ……!」

いつだって真面目で冷静沈着な彼女が、自分との交わりでこんなに乱れるなんて。
背筋がゾクゾクする。

「オレも……だ。直斗、直斗━━……!」
「あ、ああああっ!」

すんでのところで自身を抜き出すと白濁とした体液を放った。
それは、彼女の上気した頬と着崩れした衣服に飛び散り、両の赤色によく映えた。
直斗が肩で息をして放たれた熱をぼうっと見下ろし、目を伏せる。

「……クリスマス、満足してもらえましたか? 巽くん……」
「お前━━……」

続く言葉を人差し指で制される。

「メリー・クリスマス……」

ちゅっとかすかな音を立てて、直斗が完二にキスをした。
その震えた唇に、完二は直斗が今日、何を考えて今に至ったのかがわかったような気がした。

「……何の影響だ?」
「女性誌のクリスマス特集を少々……」

コツンと直斗の額に自分のそれをぶつける。

「どうりでお前らしくないと思ったぜ……」
「満足……できませんでしたか?」

不安そうな顔で見上げる直斗をぎゅっと抱きしめる。

「お前なら……なんでも満足に決まってんだろ」

顔の横で、鈴が小さく音を出して揺れた。

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