一生を、
「何やってんだ、バカ」第一声がそれだった。「バカじゃないわよ…バカ…」頬につたうのは涙なのかもわからない。まもりの身体には激しい雨が打ち付けていた。「とにかくウチ入れ」「嫌」服が肌に張り付き、肩が震えている。「風邪ひくだろうが。んなとこ突っ…
text アイシールド21:蛭魔妖一×姉崎まもり
いちばん
少し嫉妬してみた。バカか、と言われた。散々からかわれた。てめえは俺を見てんなこと考えてんのか。でも、そうでしょ?私は、貴方の中では一番じゃない。だったら、嫉妬くらいさせてよ。どうせ、一番にはなれないの。だって、一番のことが好きな貴方が好きな…
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好きな人
「どうしたんだよ、セナ。考え込んじゃってさ」ハードな部活の後、制 服に着替え、カジノテーブルで何かを思案している様子のセナに、モン太がネク タイを締めながら話しかけた。「うーん…。結構どうでも良い話なんだ けどね」シャープペンをくるくる回そ…
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恋
ヒル魔くんは、優しい。友達にそう言ったら、断固否定された。優しいのよ。すごくね。恋は盲目。私は恋に溺れたの。どんなにからかわれても。どんなに意地悪されても。結局最後 は私を抱きしめてくれるから。辛いとき、悲しいとき。あの人 は何にも言わない…
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惚れ薬
からかいたくなる。無性に。怒った顔が見たくなる。いつも。目が離せなくなる。何故か。俺はまた姉崎まもりを見てる。ア メフトの試合や本気で何か考えたいとき、部活に専念してるときはさすがに見て はいないが。ふと顔を上げればあいつを捜してる。目で追…
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暖
ヒル魔くん!ヒル魔くん!私は何度も貴方を呼んだ。けれど、私の 腕の中で貴方はどんどん冷たくなっていく。いや…死なないで…!何度呼んでも貴方は目を開かない。私は泣き叫んで貴方を抱きしめる。いつも私を抱きしめてくれる腕は、動かない。そうして、そ…
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確信犯
『あの…姉崎さん。お願いがあるんだけど…』顔も見たことない女の子 から、ラブレターをもらった。もちろん私宛じゃなくて、渡してくれっても の。封筒の宛名は……「『ヒル魔くんへ』…か」意外な名 前にまもりは少し驚く。学校内で誰からも恐れられてい…
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真夏の恋のユメ
「ちっ」まもりが汗を流すほど苦労した原因の張本人は、舌打ちをしな がらもやはり、パソコンに向かっていた。まもりは救急箱を閉めると、無言 でヒル魔を見つめた。無理はして欲しくない。だけど、夢は諦めて欲し くない。感情が入り乱れてなにも言葉が出…
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恋愛お題5
お題配布サイト様 Theme1.予想しなかった鼓動「なに、してるの?」まもりはパソコンを立ち上げ始めたヒル魔に声をかけた。横目で見られ、まもりは肩をびくりと震わせる。むしろその『びくり』は隣にいたセナの方が大きかったかもしれない。やっぱり声…
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ヒビの入ったガラス
chapter.1 それは、とても脆く。「黙ってんじゃねぇ!」ヒル魔は右腕を壁に叩き付けた。横の棚の上から、雑然と置かれていたデータファイルが音をたてて落ちた。ヒル魔と壁に挟まれ、肩を震わせるまもりはヒル魔と視線を合わせないよう、下 を向い…
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Memory Card
chapter1. リセット人生のリセット。んなことができりゃ、苦労はしねえ。過ぎたことなんかどうでもいいが、確かに今までひっかかるもんはいくらでもあ った。だが、選んだ道は進む。引き返さねえ。引き返したくもねえ。んな暇はねえんだ、俺には。…
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