テニスの王子様:神尾アキラ×橘 杏

僕の大切なひと

あいつにだけは渡せない。渡さない。僕の大切なひと。「勝負だっ!桃城武!!」「あん?」俺はストリートテニス場の階段の上から、下の道を通過しようとしている桃城に向かって叫んだ。「杏ちゃんは渡さねぇっ」首を傾げていた桃城は、今の言葉で全てを飲み込…

届かない花

「神尾くーんっ」「あっ、杏ちゃん…って、わっ!」校舎から、俺の居るテニスコート前へと走ってきた杏ちゃんは、俺の前に来ても速度を落とさず、そのまま俺に抱きついた。「あははははっ、びっくりした?」そう言って笑う杏ちゃんにドギマギしながら、俺は何…

リズムにhigh!

いつどこで知り合ってしまったのか。何でここ数日でものすごく仲良くなってんのか。周りはどうして暖かく見守ってんのか。そんなのを見ていても俺は彼女が好きで、本当に愛しい。「………な・ん・で!! てめぇがここに来てんだよ」「よっ!」俺、神尾アキラ…